沖縄リポート その?

1週間滞在した沖縄から阿蘇に戻ってきました。てんこ盛りの1週間でした。


今帰仁の港からフェリーで1時間半弱。沖縄最北端の伊平屋村にも行ってました。この旅で2度目の離島です。先に訪れた伊是名島も晴れた日には見えるような位置にあります。観光地としてはあまり知られていないようですが、とにかく海が美しい!アーサ(アオサ)の養殖場では、海の青(青じゃないけど、表現できない)とアオサの緑が素晴らしいコントラストでした。写真ではちょっと曇っていますが。この島では稲作もされているとのことで、田んぼも見せて頂きました。さすがに今は何も植わっていなかったので、写真は割愛します。

人口が約1400人で、基幹産業は農業と漁業。観光地としてはあまり知られておらず、土建業者さんが泊まるような民宿が数軒あるだけです。島を盛り上げる起爆剤になれば、という思いで、村役場が「世界農業遺産」に申請したものの、国内選考で外れてしまいました。実際にお会いした女性たちは明るくて元気でしたが、それが経済や村の活性につながっていない、とのことです。私の話が皆さんのお役に立ったかどうかは分かりません。でも、「こんなことをやってみたい、みんなでやりたい」という夢を描くきっかけになればなぁと思いながらお話をさせて頂きました。講演会には70人くらい来られていたでしょうか。役場の方が驚かれるほどたくさんの質問や意見が出てきました。



行政主催の講演会で、リクエスト通り「ERI」と表記して頂いたのは多分はじめてです♪


意見交換タイムを含む講演会よりはるかに長い交流会は婦人部の主催。胸に秘めた思いはあるけど一歩が踏み出せない。皆さんが大いに語る中からそんな印象を受けました。


翌朝、港まで副村長さんをはじめ島の方々が見送りに来てくれました!初めての「テープ見送り」に感動(T_T) 強風で出港と共に切れてしまいましたが。



伊平野村を含め、「女性たちを元気にして欲しい」という趣旨の講演依頼が3箇所つづきました。行ってみると、女性は元気でした。ただ、何となくですが、殻の中で元気なように見えました。空元気ならぬ殻元気。私の造語です(笑) 殻を割って出てくれば、外の広い世界があって、成長させてくれるエサもあれば、外敵もいる。雛は確かに弱いけれど、殻から出てこないことには、殻の中で一生が終わってしまう。弱いからこそ、外敵と戦うんじゃなくて、隠れたり避けたりしながらその間に成長する。

雛を殻から出すためには、根気強く温めるか、外からの刺激を与えるか。またはその両方。温めることができるのは、地元の行政や家族や仲間。それでも出にくければ、ちょっくら外からつついて穴を空けることも有効なんだろうな、という気がしてきました。自分がその「つっつき役」になれるかは分かりません。圧の強さより、多分タイミングの方が影響するでしょうから。殻の中で準備ができているかどうかのタイミング。


今回訪れた伊平屋村の女性たちは横の繋がりも縦の繋がりも強く、個々もしっかり夢を持っていました。あとはちょっとしたきっかけや自信があれば次々に殻から出てくる方たちのようです。「てるしの島」の別名を持つ伊平屋村。てるしのとは、太陽、太陽神をさす古語だそうです。太陽と言えば女性。太陽のように輝くためにも、殻から出ておいでよ!私から言えるのはこれくらいしかありません。私は準備も整っていないのに早々に殻を破ってしまったところ、痛い思いもそれなりにしてきましたが、出てこなければ良かったと後悔はしていません。羽ばたく鳥に成長できるのか、ヤンバルクイナのように地に足をつけて個性を発揮する道を選ぶのか、まだ自分でも分かりません。タマゴから出てくるのは鳥だけじゃないので、私はワニかもしれません(笑) 分かりにくい例えだったらごめんなさい。船に揺られながら、感じたままを書いてみました。また来たいです、伊平屋村。砂糖も塩も米も野菜も果物も肉も魚も穫れる、完全自給も夢じゃない島。エネルギーもつくるようになれば、持続可能な社会のモデルになり得る場所だと思います。「伊平屋の女神」の1人から頂いた手作りアクセサリー。太陽のかけらみたい。大切にしますo(^-^)o


沖縄での最後のミッションは、北部農林高校の生徒さんたちへの講話。立派な門構えが印象的。



沖縄には6校の農業系高校があって、そのうち3校が本島にあるそう。全国的に農業系高校が減っていますが、やっぱり大切だなぁと改めて思いました。大人とはまた違う反応が新鮮でした。お土産に、食品科の子たちが作った数々の加工品を頂きましたo(^-^)o


その日はキッズを預けて単独行動していたので、大人の楽しみも♪高くて子供になんか買ってられないですもん(^_^;)3人もいるのに。ランチを諦めて、サトウキビと塩ちんすこうのダブルをゲットしました。うっま〜い!でもあっま〜い!ランチ抜きは正解でした。


合間の祝日はキッズサービスデー。そのタイミングで、晴れました!阿蘇なら初夏並みの気温で、日ハムvs阪神の練習試合を見に行きました。


試合は日ハムが3ー1で勝利。大谷選手と楊選手のホームランが見れたし、熊本から沖縄に移り住んだ友人にファイターズの帽子をもらったし、キッズは上機嫌でした。


沖縄本島の北部にしか生息しない野生のヤンバルクイナを見ることができたのですが、撮影は間に合わず。ヤンバルクイナ展示施設に足を運び、改めてじっくり観察しました。自主休校している子供たちにとっては、理科の勉強です。道路脇の側溝には、ヤンバルクイナが落ちてしまった時に上がってこれるよう、スロープがついていました。地道な努力により、生息数が回復してるとのことで、私もいろいろ勉強になりました(^_^)v


旅の終わりに嬉しい再会。大好きな先輩で、お姉ちゃんみたいな存在のハタキョンこと長岡杏子アナさんご家族がちょうど沖縄に来ているとのことで、居酒屋で会食しました♪昨年、待望のお子さんを授かった杏子さんは、これまでとは違うお母さんの顔でそれがまたさらに美しくて。でも夫婦漫才してるのが可笑しくて。杏子さんと一緒に来ていたお友達も愉快なファミリーで、 大いに食べて笑って、最高のエンディングとなりました。仕事も頑張ったけど、プライベートも充実していた1週間でした(^_^)b


沖縄で泊めてもらった友人夫妻です。彼と私は中学が一緒。彼と奥さんは高校が一緒。お互い、長い付き合いです。脱サラして就農した彼は、はじめ阿蘇で、その後沖縄に移って本格的に野菜づくりを始め、今では借りている農地も増え、トラクターやビニールハウスも手に入れ、立派なファーマー!阿蘇から出ていった時は寂しいと思いましたが、彼らが沖縄にいてくれるからこそ、こうして訪ねることができるわけで。頑張ってる姿を見て嬉しく、また一緒に過ごすことで楽しく、とりたての(本州で言えば)夏野菜は最高に美味しく、仕事の合間に親子共々素晴らしい時間を過ごさせてもらいました。


乳呑み児の頃から私の仕事に可能な限り同行してきた息子たちですが、子供は子供なりに忙しくなってきて、それもなかなか難しくなってきました。今回のビッグトリップが最後かもしれません。阿蘇の素晴らしさをアピールするために自分たちの暮らしや生業について話す、という私の「仕事」を傍らで聞くことで、いずれは彼らの言葉で伝えられるようになってくれれば、という思いで連れ回してきました。それに慣れている彼らは、初めて会う大人たちから聞かれる質問に次々答えたり、講演の準備や後片付けを手伝ったり、荷物を運んだり、今回もずいぶん頑張ってくれました。そして、彼らがやりたかった釣りとプロ野球キャンプ見学がどちらも実現できて良かったです。