沖縄リポート その① 「地方創生のリアルなカタチ」を目の当たりにしています

さて、と。阿蘇を離れて南国へ。仕事です、仕事。少なくとも半分は。7日滞在で講演3つ。理想的なパターンです(^_^)v 今回の荷物持ちは3人。離島などにも行くので、社会勉強がてら連れて行くことにしました。



最初の目的地は、島尻郡伊是名村勢理客集落(しまじりぐんいぜなそんじっちゃく)。雨ざらしだった築60年の民家を10年契約で借り上げ、リフォームした宿泊施設に2晩お世話になりました。たった2週間前に「地域創生フォーラム」で出会ったこの島の方に、「沖縄に行くんです〜」と言ったら、「じゃあ是非来て下さい」とのお誘いを頂き、「どうせ来るなら、島の女性たちにお話しして下さい」てなわけで、貴重な機会を頂くことになりました。


初日は大宜味村に移住した友人母子も来て、♂4人。いきないハイテンションです。



お土産に買ってきた図鑑が面白くて夢中になってる少年たち。「知りたい」「へぇ、すごい!」という溢れ出る好奇心に駆られてる姿は微笑ましい限りです。友人の子が通う小学校も全校生徒30余名とのこと。先生方が1人1人の個性にまで気を配ってくれる状況もうちと一緒。小規模校の統合の話はどこでも起きていますが、子供のことを思うと小規模校のメリットの方を強く感じています。



伊是名島は、一世帯当たりの子供の人数が日本一とのこと。息子3人なんて序の口ですね(^_^;) 小学校では月に一度授業参観があり、保護者じゃなくても誰でも参加OKだそう。島の宝が子供だから、と島の人が言っていました。素晴らしいですね。ちょうどその参観日の日だったので私もお邪魔してきました。全校生徒80余名。みんな元気いっぱいです。



廊下に「雪とけて村いっぱいの子供かな」という小林一茶の俳句が飾ってありましたが、雪の降らないこの島の子たちにとっては「?」かもしれないですね。観光で訪れるのもいいかもしれませんが、島の暮らしを垣間見ることがてきて、貴重な体験をさせて頂きました(^_^)v



島の面積は約16k㎡。端から端までものの10分くらいまで行けてしまいます。いくつかある集落の中でも、国の重要指定文化財の銘苅家(めかるけ)住宅がある集落を訪ねました。めちゃめちゃフォトジェニックでしたが、すごい空き家率。そして家があっただろう場所に太陽光発電施設。なんとも表現しにくい感情です。






2日目の晩にちょっとした講話をさせて頂き、その後に交流会。2月にバーベキューはさすが沖縄です。初めて訪れた場所でお話しをさせて頂く場合、半日でもいいから、その場所で過ごしてからだと聞いている方の反応が全然ちがいます。空いているけど仏壇があるから貸せない(貸さない)家がたくさんあることも、子供が小さいうちは最高だけど、高校からは下宿させないといけないので大変だという現実も、どこの田舎でも一緒。でもこのままじゃたち行かないのもよく分かってる。大いに共感して、楽しい夜でした。子供同士もすっかり仲良し♪




サンタだけ釣りの収穫があったので、得意気でした。


NPO法人「島の風」さんは、島の活性化をはかって、伊是名島でとれたお米の規格外(粒が小さかったりかけたりするもの)を米粉にして麺やマカロニを作っているとのこと。マカロニを米油で揚げた島あられが何とも言えないいいお味です。ゆず胡椒と青ノリ味を頂きましたが、止まらない。近々、都内のこだわり商店でも販売を始めるとのことで、お楽しみに〜!




その米粉麺が食べられる「太陽食堂」にもお邪魔しました。麺だけでなくスイーツも食べられます。フォーとも違う食感が何とも言えず、クセもないので和洋中なんでも合うとのこと。昨夏オープンしたばかりですが、東京や海外から取引の打診も来ているとか。でも、身の丈に合わないからとお断りしたそうです。





仕事は作る。それも「本当にいいものを作る」仕事を。安請け合いはしない。島のことや人やこだわりをちゃんと理解してくれる相手と取り引きする。まだ安定した利益を生むところまでいけてないとのことですが、でも事業として続けていけるだけの生産量と取り引きがある。高価な機械が必要な製粉と乾麺加工だけは委託しているものの、生麺やスイーツはスタッフの皆さんで手作り。テイクアウト用の容器に貼るラベルも手作りで、貼るのも自分たち。一過性の話題で短期的な「成長」を狙うのではなく、息の長い事業にしたいという強い思いに頭が下がります。




伊是名島を出る前に、島で唯一の酒造に行ってきました。昨日のお話し会と交流会に参加してくれた仲田さんは伊是名酒造の三代目。運転手なので試飲さえできないのがヒジョーに心残りですが、次男がラベル貼りをさせてもらって曲がってしまったので、責任をとって買い取ってきました。ウフフ、夜が楽しみです(^_^)v





最後に今回、伊是名島に誘ってくださった納戸さんをご紹介します。それから、この島のプロジェクトに惹かれてつい最近移り住んできたというハナちゃん。納戸さんの目標は、「島の観光資源は島を次世代につなげようとする島民の活動」と言われるほどになること。そんな納戸さんの夢と行動力に魅せられて(圧倒されて?)移住を決めたハナちゃん。大変なこともいっぱいあるとは思いますが、これからが本当に楽しみな島です。離島としては石垣島宮古島が有名ですが、本島からフェリーで行けちゃう伊是名島もどうぞいらして下さいね。このお二人には、12〜18日に二子玉川の東急フードショー「オカッテ」というお店で会えますよ!