学びの日

3月は面白そうなシンポジウムやセミナーが目白押し。
そろそろ農作業も本格化してきましたが、
知りたいことを学ぶのはやっぱり大事。
ということで、お勉強に行ってきました。

まずは放射能についてのセミナー。
熊本は全国で最も原発事故の影響が少ない県なのだそうですが、
それでもやはり知っておくことは大事。
農地や農作物が汚染されていないかどうか、自信をもって
お客さんに説明できるようでなければ、と思ったのです。

平日の午前中とはいえ、あまりに少ない参加者。
危機感を持っている人が少ないのか、それとも告知の仕方が悪いのか。
受講者よりスタッフの方が多いんじゃないかと思えるような状況の中
マンツーマン指導でしっかりお勉強してきました。
子供たちも見慣れない測定機器に興味津々。
見えない、嗅げない、触れない、という物を意識するのは難しいですね。

お次は米粉セミナー。砕けたり粒が小さかったりして商品にはできない
お米は粉にして使いたい、という思いが以前からあるのですが、
小麦粉の代替として考えるとどうも使いにくい。
これはきっとコツがあるはず、と思って参加しました。

講師は米粉の普及に10年以上前から取り組んでおられる坂本ひろこさん。
関西の方だからでしょう、講演中も間の取り方が絶妙で
分かりやすく面白いお話でした。

文明の発達を支えてきたのは安定して得られる澱粉
地域によってそれが小麦であったり米であったりしますが、
澱粉が体力と知力を育んできたことには変わりない。
日本はもちろん米地帯。日本の風土にあった米をたくさん作って、
粒として食べられないものは粉にして食べましょう!というメッセージで
米農家としては嬉しくなりました。

セミナーでは試食もついてて得した気分。
米粉のパンや米粉でとろみをつけたスープ、カラアゲなど
8種類くらいの米粉料理が用意されていました。
どれも米粉の性質をうまく活かした品々でした。

ただし。米粉を家庭でつくるのは止めた方がいいとのこと。
「粉に挽く」というのはそれだけの技術がいることだそうで、
特に米を粉にするためには、一度水を吸わせてからでないと
うまくいかない。小麦はただ乾いたものをつぶせばいいのだけど、
米はただつぶしたり叩いたりしても傷が付くだけでいい粉にならないのだそう。
一度洗った米を乾燥させる時点で雑菌が入り、製粉機に残った粉がカビにつながる。
そうそう簡単にできるもんではありません、というお話で勉強になりました。

そこで、さっそく米粉を購入。
これから米粉の料理が続きそうです。
知的好奇心を満たされると、なんだかとても充実した気分になります。
たまにはこんなお出かけもいいね、と夫と話しながら帰りました。