ドイツ取材4日目

これまでの取材で必要な情報のほとんどを得ているらしい今回のボス(記者さん)は、「今日は好きなこと聞くんでいいよ」と寛容。水俣病の連載で日本ジャーナリスト大賞などをとったというやり手で、あまり難しいことを聞いてこないありがたいクライアントです。

今日はまず、受刑者の更生施設へ。ここで伝統的な牛を飼っているというのです。社会復帰を目前に控えた受刑者たちが、農業技術や庭木の剪定技術などを身につけるのだそう。どんな恐そうな人たちが作業してるかとおもったけど、みんな穏やかな表情。それにしても、ここの牛は一昨日見た牛よりもさらにあか牛とそっくり!山の斜面に強くて、肉質もいいんですって。


中世からいる種類で、絶滅しかけていたのを、25年前に地域の農家たちが組合を作って伝統の牛を復活させました。元々は「役畜(仕事をする牛)+牛乳+肉」のために飼われていた牛ですが、今は「牛乳+肉+景観保全」が彼らの役割。昔から肉の味がいいと評判で、19世紀にはフランスやスイスにまで運ばれていたようです。どんなにおいしいお肉かとお昼ごはんを楽しみにしていたのに、高級レストランにしか卸していないとの事でありつけず。うぅ、残念・・・。それにしても、どの牛もとってもフレンドリー。いっぱい触れ合ってきました。うちの牛ももう少し人に慣れたら喜ばれるなぁ。


午後は豚。こちらも絶滅しかけていた伝統的な豚を復活させて、大人気の農産物にしちゃったすごい生産組合を尋ねました。暑い日だったので木陰から出てこず、あまりいい写真は撮れませんでしたが、頭とお尻が黒いキュートな豚なんです。あんまり愛らしいので、キャラクターとしても人気。ぬいぐるみやマグカップなどのグッズもできている他、地ビールのラベルにもなっていて、地域ブランドのシンボル化しているようでした。

こちらが豚マークのビール。

それから、地産地消のマーケットで奇妙な形のトマトを発見。試しに買ってみたら、中のジュルッとしたタネの部分がほとんどない。味はたいしたことないんだけど、肉厚でかじっても中身がこぼれない。まぁでも私は普通のトマトの方が好きかな。

滞在中のローテンブルグで結婚式の馬車を見ました。さぁ、残りあと3日。