ドイツ取材5日目

今日は、今回の取材をアレンジしてくれているハネスさんの農場へ。
ハネスさんは兼業農家。ヤギを飼っている傍ら、地産地消のプロジェクトや地域おこしの計画づくりをするコンサル会社で働いています。働いている、というより、7人の個人事業主がつくった合弁会社。その彼が、今日の取材を始める前に、今までの整理をしようと言い出しました。ホテルのセミナールームを借りて、聞きそびれたことに答えてくれたり、補足をしてくれたり。取材や調査の期間中にこういう時間を設けてもらったのは初めてでしたが、頭の整理ができるし、残りの取材でどんな情報を得なければいけないかがはっきりして、とっても良かったです。さすがコンサルさん。

腹ごしらえをしてからヤギを見に。兼業の、しかもとても小規模の農家さんなので、大掛かりな牛舎をつくるよりも、ヤギの方が始めやすかったのだそう。藪になりかけていた草原を復活させて放牧しているので、牛は草しか食べないけど、ヤギだと木の芽も食べてくれるのでなお良いとのこと。ヤギの乳はクセがあるけど、アレルギーの人にはいいみたいだし、肉として食べるのなら、食べ方によってはおいしいらしい。アルプスの少女ハイジは羊だったかな?記憶があいまい。ヤギもいたような・・・

放牧場を見学した後は、ハネスさんのご自宅へ。なんと、築400年くらいたっているのだそう。もちろん、改修してるけど。130年の古民家くらいじゃ自慢していられないね(笑)。まぁ、木の文化と石の文化で違うのですが。絵本に出てくるようなかわいいおうち。

そして今鶏小屋になっているのは、昔のトイレだったそう。こちらもかわいい建物。うちのニワトリは今頃どうしているのかなぁ、とふと思う。もちろん、家族にもそろそろ会いたくなってきた。

冬の煮炊きは薪で。薪ストーブと調理台が一緒になっているヤツ。欲しいのだけど、日本だととてつもなくたかいんだなぁ。

家主のハネスさんと、奥さんのジルケさん。奥さんは都会で育ったんだそうで、都会育ちの農家の嫁トークで盛り上がりました。

窓際にさりげなく置いてあった木のおもちゃ。ジルケさんの叔父様のものだったんですって。なんだか心がほっこり。

いろんなところを取材したけど、同年代の農家、しかも環境や景観を守るためのコンサル仕事もしているハネスの農場を訪ねることができたのが、この旅の一番ハイライトだったかも。最初に行ったワインさんのところも印象的だったけど、奥さんの話を聞けなかったのが少し心残りかな。忙しい時期に無理してでも来た甲斐がありました。