新しい時代の幕開けにつながるでしょうか!?

本題の前に本日の三男とのやりとり。
「お母さん、今日も雨だね。お仕事休んで遊ぼうか」
「これくらいの雨なら合羽着て仕事するよ。それとも保育園に行く?」
「・・・やっぱりお手伝いがしたくなってきた。」
と、いうわけで、時々大粒の雨が落ちてくる中でも一緒に仕事をすることに。そんなに保育園がイヤなのかなぁ?今日は、アイガモが草をとり終わった田んぼのネット片付け。ネットを止めている紐をほどいていってくれました。


ここから本題。
一昨日、我が家で「農家女性が起業して発電事業ができるか」というお題の検討会議をしました。

事の発端は、NPO田舎のヒロインわくわくネットワークの世代交代。このNPOは、農家の女性が自主的につくった全国組織で、インターネットのない時代によくぞここまで集まったなぁと感心するような集まりです。世界的にみても珍しい組織だそうです。が、初代の農家女性たちが60〜70代となり、いよいよ世代交代をすることになりました。実は私も理事になりました。それはともかく、あの「超」パワフルな世代が作り上げてきたものを引き継ぐとなると、彼女たちがやってきたことをそのまま続けるだけじゃぁパンチが弱い。そこで、事務局の仕事を引き受けてくれることになった同世代のえこちゃんに「ね、何がしたい?」と聞いてみました。すると間髪いれず「発電」との答え。ほーう、そうきたか!がぜん面白くなってきました。

そこで、農家の女性が集まったネットワークが発電事業なんていったいできるものなのかどうか、とにかくまずは考えてみよう、ということになったわけです。発案者のえこちゃんが仲間と一緒に阿蘇まで来てくれたので、新エネルギー関係のコンサルとして独立したばかりの友人を福岡から呼び寄せ、新エネルギーに前々から興味がある後輩農家を佐賀から呼び出し、近所の農家仲間にも声をかけ・・・。子供たちを寝かしつけた後、検討会のスタートです。



折りしも7月1日から、「新エネルギーによる発電を固定価格で電力会社が全量買い取る」という制度がスタートしたばかり。続々とメガソーラの事業者が誕生している矢先です。NPOを母体とした会社をつくるのがいいね。やるなら発電規模は?プラントはどこにつくる?採算が見込める?次々に浮かぶ疑問に、時には冗談も交えながら楽しく前向きな検討会。そのせいかお酒がなくなる、なくなる(笑)。ほろ酔い気分で未来を語る。もうそれだけで十分エネルギーをつくっている感じです。

で、検討の結果、「やろう」ということになりました(飲みながら検討しているんだから当然の結果かな?)。農家の女性がつくった会社が発電のプラントをつくるなんて、想像しただけでも「おぉっ!」って感じでしょう?家畜糞尿や農作物の残渣をつかって発電するプランとは、まだ普及していないので建設費用が高く、初期投資を取り戻すのはまず難しいとのこと。でも、だからと言って手作りプラントのような小規模・低スペックのものを作っても、新しい風にはなれない。不足分は投資を集め、それなりの規模のものをめざそうと思います。原発に反対するんじゃなくて、新しいエネルギーの存在を農村からアピールする。「子供たちのため」ということを何よりも大切に思う女性だからこそできること。ハードルは高いですが、これはもう、やるしかないでしょう。そういう結論で検討会が終わりました。


翌朝。偶然、YAEさんから電話。千葉県にある鴨川自然王国で「半農半歌手」を名乗っている加藤登紀子さんの娘さんです。初めて会ったときから意気投合し、同じ思いで農業に取り組んでいる大切な友人。そう、彼女も「農家女性」なんです!さっそく前日の検討会の話をすると、大いに興味を示してくれました。生まれたばかりのプロジェクトに、明るい希望が差したみたい。投資を集めるには、彼女みたいな存在はとても大切ですから。とりあえず、来週から事務局のえこちゃんが、NPOのメンバーを説得するためのシナリオと、誰かに相談する時に持って行くための簡単な企画書を作るところからスタートします。起業目標は来年の3月。さぁ、農家が、食べ物だけじゃなくてエネルギーも作るような新しい時代の幕開けにつなげることはできるのでしょうか。どうぞご支援・ご指導よろしくお願いいたします。