草との戦い第2弾 〜草切り編〜

梅雨明けと同時に田んぼの水をいったん干しました。水が入ってこないように「水口(みなくち)」を閉じると、2〜5日くらいで田んぼが乾き始めます。田んぼによって保水力が違うのがよく分かります。乾いてヒビが入った田んぼ。

田んぼの水を干す理由をご紹介します。うちでは「中干し(なかぼし)」と呼んでいますが、甲羅干しや土用干しと呼ぶところもあるようです。目的は、ガス抜きと根切り。気温の上昇と共に、土中で有機物(去年の根っこなど)が発酵してガスを発生させます。沼と同じことです。作物の成長に悪影響を及ぼすというそのガスを、土のヒビから抜くのです。もう一つの理由は、根の成長を止めること。イネは1本の苗から何本もの株になるのですが、今から株が増えても実がつかない無効な株になってしまうので、株を増やすことに栄養を使うよりも、穂をつけることに集中してほしいので、細かい根っこを断ち切るのだそうです。よく見ると、ひびの間に根っこが見えます。別に干さなくても収穫はできるのですが、昔からやられていることですので、干す方がよく実るのでしょう。昔は味よりも量の確保が優先されていたでしょうから、味にはあんまり関係ないんじゃないかなと思っています。最近では、干して地面を固くしておくことで、コンバインでの稲刈りがしやすくなるという理由もあるようです。


土が固くなると雑草を抜くのがとても大変になるので(ゆるいうちは簡単に抜けます)、田んぼの中の草取りはこれにてひとまず終了。あとはお盆過ぎに取り残しのヒエを抜くだけです。

さぁ、お次は畦や水路の草を切る作業。草取りも草切も、成果が目に見えやすいのでやりがいがあります。畦の草を切ると、急にイネが成長したように見えるのもやりがいを感じる理由。単に草がなくなったというだけなんですけどね。約1週間かけて、二人がかりでじゃんじゃん草を切りました。汗をかいたら川で流して昼にビール!夏ですわ…(笑)。

私たちが草切りをしている間に、研修生と三男がジャガイモを掘ってくれました。「これはハート形のジャガイモだからお母さんにあげる」ですって。まだ可愛らしいお年頃です。