農家さんを訪ねました

コテージでの1週間、本当に楽しかった!ボート、魚釣り、サウナ、バーベキュー。思い残すことはありません。

土曜日に、母の友人である農家さんを訪ねました。
築200年の家に住んでいて、私は130年の家に住んでいると言ったら「ずいぶん新しいのね」ですって(笑)。

一番下の娘さんが17歳、息子さんが22歳。子供たちが小さい頃は、一緒に畑に連れて行ったり、牧草ロールの上でピョンピョン跳ねたり、庭でブルーベリーを摘んだりしていたそうで、国が違っても田舎暮らしを満喫しているご家族に会えて嬉しかった!そして「この豊かな場所(農村)を子供たちに引き継ぎたい」という同じ思いについて語り合えたことは、本当に貴重な経験でした。我が家と同じようにして育った子供たちがたくましい青年となって父親を手伝っている姿を見て、なんだか涙ぐみそうでした。


フィンランドの田舎料理にもありつきました。ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、グリーンピースとひき肉をコトコト煮た「農家スープ」、ジャガイモとアンチョビを混ぜて生クリームをかけてオーブンで焼いた「飲兵衛の夜食」。それにサラダにルバーブとリンゴのコンポート。農家の奥さんが「ほら、食べて、食べて」と何杯でもおかわりを勧めるのは日本でもフィンランドでも一緒。さらに嬉しかったのは、「私、(料理を)作るのは好きだけど、後片付けが苦手なの」とのセリフ。ヨーロッパってどこの家に行っても本当にきれいにしていて、うーん、これはまねできないなぁと毎度思うのですが、とっても親近感が湧きました(笑)。


薪小屋を見せてもらったり、ちょっと離れたサウナ小屋に連れて行ってもらったり。我が家に来ると、季節の野菜をたっぷり作った料理を余るほど作って、ちょっと離れた放牧場や水源に案内するのと一緒。近所の農家の息子で大工の見習いをしているという青年にも会い、「食べ物と住む家の作り方を知っていたら一番強いよね」と言ったら、「そんな風に考えたことはなかったけど、確かにそうだね」とガールフレンドの前で胸を張っていました。


訪問中に衝撃的なことを聞きました。


農家が休暇をとる場合、家族みんなで出掛けられるよう、留守中に農作業をする人を派遣してもらえるのだそうです!事前に申し込んでおけば、年に10日までは無料。それ以上の休暇を取りたい場合は、農協のような組織に有料で頼めるとのこと。休暇が保障されている、ということは知っていましたが、この制度はスゴイ!特に家畜がいると、家族全員で休暇をとれないのが農家の宿命ですから…。こちらの「農業」がトラクターさえ扱えればほとんどのことがこなせる大ざっぱな畑作なのに比べ、日本はコメ農家も園芸(野菜や果物)農家もそれぞれ独自の「技」があるようで、なかなか簡単に任せられないという事情もありますが、でも日本の休暇の取り方に合わせて2,3日でよければ、人に任せて家を空けることもできるはず。この制度はぜひ、日本でも取り入れてほしいです!専業農家しか利用できないとのことですが、うちは該当しますので、ぜひ(笑)。

ただ、再生可能なエネルギーについては、人口密度が低すぎて、あまり利用が進んでいないのだとか。科学技術庁のようなところが技術の研究には注力しているようですが、ドイツやデンマークで見られるような市民が自分たちの問題として取り組むようなプロジェクトは「聞いたことがない」とのことでした。後から訪ねるデンマークでの情報収集に期待します。