お次はスウェーデン

フィンランドから船で一晩。スウェーデンに到着しました。子供たちは12階建ての船に大興奮。プールがついていないのが残念だったようですが。私と父は船酔い防止に(?)甲板で乾杯。おかげで快適な船旅でした(笑)。ストックホルムで半日過ごした後、母の友人がいるイエテボリまで来ています。

私の母はベテラン建築士。「バリアフリー」という言葉ができる前から、障害を持つ方々の住宅を中心に設計しています。半世紀ちかいキャリアの中で培った人脈を「私の財産」だと言って、「遺産は残せないけど、人脈はできるだけ引き継ぎたい」と口癖のように言っています。イエテボリに住んでいる母の友人は、著名なデザイナーさん。商業デザインからバス停など公共物や空間のデザインまで、幅広い分野で活躍されてるOlle Andersonさんという方です。今日は彼の自宅にお邪魔しました。デザイナーさんの家らしく、家の至る所に彼がデザインした物や絵が飾られていて、まるで美術館のよう。子供たちが何か触って壊さないかとヒヤヒヤしていましたが、ご自身にもお孫さんがたくさんいるとのことで、寛容に出迎えて下さいました。

彼が住んでいる一角は、「機能主義」と呼ばれる建築様式でデザインされているとのことなので、エネルギーについても機能性が考えられているのかを聞いてみました。
もちろん考慮はしているそうですが、スウェーデンは日照時間が少なくて太陽光発電はまだ無理。風力も水力も利用できるような場所ではなく、しいて言えば地域暖房施設(セントラルヒーティングの地域版)がある程度だそうです。私たちが南阿蘇で取り組もうとしている住民主導の再生可能エネルギー導入は非常に関心があるので、今後も知らせてほしいと言って頂きました。

親孝行のつもりで両親を誘った北欧旅行ですが、やはり母は母。いつまでたっても偉大です。次に行くデンマークでも、母の友人を訪ねます。母にもらった数々の縁を大切にして、私も子供たちに引き継いでいきたいと思います。

子供たちは「オレ(俺)?」と言ってすぐに覚え、「オレさま」と呼んでひっついていました。奥さんの名前は「ウラ」。こちらも覚えやすかったようです。Olleが書いて母が訳した「Rooms for care 〜からだとこころのケアデザイン〜」という本があります。一般販売はしていないようですが、お問い合わせはこちらまで。

http://www.kourei-sumai.com/01npo/book.html


Olle Andersonさんを訪ねている間、予想よりはるかにおとなしくしてくれていた子供たち。行きがけにトラムから見つけた「恐竜の博物館」に行きたいというので、リクエストに応じました。ちょうど雨だったので、まぁそれもいいか、と思って入ったのですが、スカンジナビアで一番大きな「サイエンスセンター」ということで、まぁそれはそれは面白かった!恐竜からロボット・CGアトラクションまで、本当に幅広い展示などがあり、大人でも楽しめる内容でした。universeumという自然・科学博物館です。

子供たちが特にはまっていたのは、発掘体験と、魚が触れる水族館。結局びしょ濡れになってやっぱり裸族。全部ぬぐのはとめました。さすがに。私が感心したのは、フラッシュを禁止する看板に「その方がいい写真が撮れますし、生き物もびっくりしません」と書かれていたこと。ただ「フラッシュ撮影禁止」と書かれているより気が利いていませんか?今日は高速船に乗っていよいよデンマークに移動します。