TPP他。

こーいうご時世なので、TPPや原発やダム問題について意見を求められることが増えました。国レベルでは税制改革で、村レベルでは役場の庁舎を建て替えるかどうかで混沌としている世の中を見て、全くの私見でもいいから、一度この場で発してもいいのかな、という気になりました。明日からも超多忙なので、コメントを頂いても、多分お返しできません。発するだけになりますが、ご興味のある方だけ、お読み下さい。

とにかく、何に対しても、「反対すること」にエネルギーを使うよりも、半歩でもいいから「前進すること」にエネルギーを使いたい、というのが私のスタンスです。

<TPPについて>
いろんな事を言う人がいますが、遅かれ早かれ、というのが現実ではないかと覚悟をしています。日本の皆さんが安い外国産の農産物を選んで、私たち農家が生計を立てていけない状況になったとしたら、本当に困るのは、いったい誰なのでしょうか?

もしも輸入できなくなった時。もしも輸入してもらえなくなった時。
私たち農家は、自分や家族の食べるものをつくる場所も技も持っています。
でも一度見捨てられた農地で、皆さんの分を急に作ることはできません。
工場ではありませんから。

日本の農産物を高い値段で買い支えてくれるのが海外の富裕層だとしたら、国内の食糧がなくなったからといって、私たちを切り捨てた皆さんに売ったりなんかしないかもしれません。苦しい時を支えてくれた方たちへの仁義がありますから。でもできれば身近な人に、私たちが生産を続けられる価格で買い支えてもらいたい。彼らが困ったら、その時はきっと私たちが支えることができるから。都市が農村を支えてるんじゃない。お互い様でしょ?

だから、農家以外の方からTPPについてどう思う?と聞かれた時、「皆さんはどう思うの?」と聞き返します。「私たち生産者がいなくなって本当に困るのは誰?」って。

原発について>
なくしたいですよ、もちろん。でも、何十年も頼ってきたものを突然なくすのはとても大変だってことくらい、子供でも分かる。だから、身の回りで必要なエネルギーくらいは自給できるようになりたいな、と。そういう思いで、10年間、NPOの活動を続けています。農村にある資源で、農村に必要なエネルギーをまかないたい。

自然エネルギーが絶対に環境に優しい、とは限りませんが、カンペキな解決方法ができるのを待つのではなく、できるところから切り替えていきたい。それだけです。

<ダムについて>
ない方がいいですよ、もちろん。でも、反対する運動に参加する時間も労力も今の私にはないから、ダムがなくても治水できるような地域計画や上流と下流の関係ができるよう、いろんな委員会でバシバシ意見を言っています。一人の意見じゃ何も変わらないかもしれないけれど、提案し続けることで、何か一つでも変わるかもしれないから。

とまぁ、こんなことを思っております。長々とすみませんでした。だって聞きたいって人が次々現れるんだもん。聞かれたら答えないとね。おやすみなさい。