少年よ、大志を抱け・・・

先日、珍しく何も予定がない1日があったのですが、午前中は長男のカウンセリングに時間を費やしました。

大津家の育児にご興味のある方だけ、お読みください。

兄弟というのは面白いですね。
同じ親から生まれてきたのに笑えるほど性格が違うのですから。
ましてうちの場合は数分差で生まれた双子なのに、長男はいわゆる長男タイプで、次男はいわゆる次男タイプ。
不思議なものです。


その長男。親の機嫌を伺う、いい子ちゃんタイプで、私がムッとした顔をすると、それを直接言葉に出さなくても敏感に反応します。次男と三男はどこ吹く風。怒られてようやく気づく感じです。
そんな長男は、たまに抑えている感情が噴き出ることがあります。
今朝、そうなりました。


そこで彼を膝にのせ、目を見ながら伝えました。「親の思う通りになんかならなくていいよ」、と。



親子だろうが別々の人間なので、イヤと思うことが違っても当たり前だし、親が言ったことが全て正しいわけじゃない。
親に怒られたって、親と喧嘩したって、いいじゃん。
歯を磨くのも、夜になったら寝るのも、親のためにするんじゃない。
自分がやりたいようにすればいいよ。自分の人生なんだから、と。

抜群の身体能力を持つ長男ですが、将来の夢は意外にも「研究者になってノーベル賞を取ること」。生き物が大好きで、田畑に行っても農作業の手伝いはそこそこに、彼だけはせっせと虫やカエルを捕まえて観察しているのです。機械などの構造も大好き。


そんな息子に私は続けて言いました。
「研究者を目指すなら、人と同じことを研究してたって仕方ないよ。
あの人変わってるね、とか、それはやめた方がいい、とか言われるかもしれないけど、命を大事にするとか自分以外の人のことも思いやるとかいうことさえ忘れなければ、信じる道を思う存分、進めばいいよ。親はどんな時でも必ず味方なんだから、自信を持って。自分が何をやりたいかをしっかり見つけてね」、と。

私の思いがどれくらい伝わったかは分かりません。
でもプリプリ憤っていた彼の感情は消えて、私の目をまっすぐ見返してきました。



少年には大志を抱いて欲しい。
これからどうなるか分からない世の中で、自分の意志をしっかり持って生き抜いてほしい。

そんな事をしみじみ考えている母親をよそに、気を取り直した長男は、他の二人と再び遊び始めました。