デンマーク報告④

デンマークは2050年までに国中のエネルギーを再生可能なエネルギーに切り替えることを国家目標としているそうです。国家目標にはなっていない日本で、
どうしたら飛躍的に再生可能なエネルギーを増やしていけるのかについて、移動中の船でも議論。ワインを飲みながらも議論。糸口が見えるといいのですが。



そして日の出前にサムソー島を出発し、地域熱供給施設を見学。全ての視察プログラムを終えました\(^o^)/ コペンハーゲンに戻る途中で、お城へ。すると、参加している「ご当地エネルギー協会」の女傑幹事2人がきっぱりと、「お城、興味ない」と(笑)。


その女傑。彼女たちのことを端的に表現すると、「周りと同じじゃなくても信じる道を堂々と進む人たち」。とっても楽しくて、また変な気をつかわなくていいのでとてもラクです。

周囲の雑音に流されない彼女たちを「強い」と表現する人がいるとしたら、
そうなのかもしれません。でも、彼女たちは「強い」というより、当たり前だと思うことを、正直に言ったりやったりしてるだけ。この二人に囲まれて「ラク」だと感じる自分も、きっと同じ人種なんだと思います(^_^;)
でも、足元にも及びません(笑)
及ぼうとも思っていません(笑)(笑)

社会を変えよう!なんて大それたことは思ってなくて、生きている間に、前より良くなっていくことにちょっとでも貢献したいし、間違っていたと分かったら、それをできる限り修正して子供たちに手渡したい。それだけです。視察で見聞きしたこともさることながら、この二人と一緒に過ごせたことは、本当にプライスレスでした。




今回の視察団は、秋田県大潟村から村長さんや村議会の議長さんをはじめ、市民団体の方や農家の奥さんたち8名が参加されています。彼らは私たちより早くデンマークを発つとのことで、昨晩が最後の晩餐。行政と市民が同じ方向を向いているって素晴らしいなぁ、とつくづく感じました。乾杯の挨拶をする村長さん。「100%再生可能なエネルギーの村を目指します!」という力強い挨拶でした。


そして最終日。4つの省庁と私企業が出資して設立した「State of Green」という組織のヘッドクォーターで、国際セミナーがありました。参加者は、デンマーク人、オランダ人、アメリカ人、そして私たち。目標はみんな一緒です。サムソー島の事例をもとに、それをどうやったら自分たちの場所で、自分たちの力で、広げていくことができるのか。問題は技術じゃないんです。技術は既にいくらでもあるのですから。「地域」が変わるのは簡単なことじゃない。でも、これまで通りのやり方では限界に来ているのだから、変わるしかない。でも…。


議論は白熱。そこに、デンマーク環境大臣さんが登場しました。なんと!美しい女性。そして、私たちがぶつける疑問にも1つ1つ丁寧に答えてくれました。最後には、日本に向けたビデオメッセージまで。「私たちデンマークは、2050年までに化石燃料のいらない国を目指しています。日本もぜひ具体的な目標を掲げて頑張ってください」と。そういうメッセージをさらりと言ってくれる大臣さんってすごいなぁとしみじみ思いました。


自分のペースで調査や視察をして報告書にまとめるのはいいのですが、通訳はやっぱり神経の使い方が違うので、 通訳業は近々引退しようと思います。 でも、濃い内容のいい視察だったと思います。