学校に行かなかった日

実は先日、三男・サンタローが体は至って元気なのに「学校を休みたい」と言い出しました。特に決定的な出来事があったわけではない様子でしたが、「今日は行きたくない」と。その日の顛末について綴ります。長くなるかもしれないので、我が家の育児を興味深く見て下さっている方だけどうぞご一読ください。

家の仕事を手伝いたいから、と保育園を2度も中退した過去を持つ彼のことなので、いくら小規模校できめ細かな指導をしてくれているとは言え、いつかそう言い出す日が来ることは覚悟していました。あ、やっぱり来たか(^_^;)という感じ。

最近、彼の中に、得体の知れないモヤモヤが膨らみつつあるのは気づいていました。自主性を重んじ、やるべきことさえきちんとやれば人を傷つけない限りは自由にしていい、と育ててきた結果、「皆がやってるからやらなきゃいけない」「理由は分からないけど決まり事だから」という事態には納得のいかない子に育っているからです。上の双子は、1学年が4人しかいない中の2人だったので、その姿勢がマイノリティじゃない。サンタローの学年は8人いて、彼は明らかに規格外。断トツの体格と体力(知力は人並みw)に加えて自主性を持ち合わせる彼にとって、腑に落ちなかったり、イラッとくることがあるのでしょう。一つ一つは取るに足らない事でも、徐々にストレスとしてたまっていそうだな、という印象を受けていました。小学校の中退は避けたいので、まずはフレキシブルに。「小学生になったんだから絶対に行かなきゃダメ!」ではなく、基本的には学校を優先するけど、大人だって気乗りしない日くらいあるから、ダラダラ過ごさないなら休んでもいいよ、と伝えました。その日の彼の働きぶりと言ったら!炊事、洗濯、掃除、農作業…。自分から仕事を見つけてはキビキビと動き、「他にやって欲しい事があったら言ってね」とのありがたいお申し出。あまりに助かるので、危うく「明日も学校行かなくていいよ」と言い出すところでした(笑)


思う存分家の仕事をして満足した彼は、翌朝になると機嫌よく登校。ひとまず、第一関門を通過した感じかな。最近、学校にも慣れて、中だるみ気味の兄貴たちにも伝染しないといいのだけど…。

日本の小学生たちはとにかく学校に時間を取られすぎだと思うのです。始業前にも色々あるし、部活までしてくると帰宅は18時過ぎ。そして宿題まである。一体いつ遊ぶんだろう?と疑問に思うことがあります。自主性や創意工夫、子供社会の中の秩序など、遊びを通して身につけていくものだと思うので、カリキュラムや規則が決められている学校生活にほとんどの時間をとられてしまうと、「自分がやりたいこと」を見つけにくくなってしまう気がしてなりません。

現場にいる先生方のせいでは決してないです。でもどんな問題を考えても、最後は結局、教育のあり方にたどり着く。話が大きすぎて、どこをどうすれば良くしていけるのか、という具体的な道筋がまだ見えないのですが、少なくとも、与えられた比較的恵まれた環境の中で、このままじゃいけないんじゃないかな、と思う事に対する代替策をやっていきたいと思います。

そのためにはまずは家庭教育から。教育と言っても、教えるのではなく、見守ることが全て。3人の息子はそれぞれ違う個性と能力を持っているはずなので、その特性に自分で気づいて(少なくとも本人が自分で気づいたと思えるようにして)、やりたいことを自ら見つけられる子に育てる努力をしたいと思います。

今日は農場の外である仕事に向かっているので、移動時間を利用して丁寧に書いてみました。これから終日会議なので、この投稿にご意見やご質問を頂いてもお返事できません。毎度のことですが、発信専門ですみません。投げかける事によって、皆さんのお子さんやお孫さんや日本の子供たちの置かれている状況に少しでも違った視点を持って頂けたら本望です。親や先生の言うことを良く聞く子だけがいい子なワケじゃない。人と変わっていてもいい。学校が好きじゃない子がいたら、むしろ自主性を秘めている子なのかもしれない。もちろん、学校も
好きに越したことはありませんが。そんな風に思う今日この頃です。