台湾に行ってきました!「農村的女英雄」と紹介されました(笑)

ついに1ヵ月も空いてしまいました。時々覗いて下さっている方もいらっしゃるようなのに、お恥ずかしい限りです。とにかくパソコンを開いたとたん、1歳児の娘がいじりに来るので、なかなかパソコンのスイッチを入れることができないのです。言い訳ですが。。。


さて、初めて海外の講演に呼んでいただきました。台湾です。とっても充実した4日間(移動を含む)だったので、リポートしたいと思います。


台湾へは山形ガールズ農場の社長・菜穂子さんと4人で出発。




高雄政府(台湾南部の州)主催の「南方農業論壇2016」にてお話しする機会を頂きました。2年に1度の開催だそうで、参加人数1000人を超えるビッグイベント。今回のテーマは「魅力的な農業」と「国際競争力」です。



山形ガールズ農場の菜穂子ちゃんと2人(4人)で登壇すると、こんな感じ。自分ゴトながら笑えます。スタッフの方が何度も「本当にお子さんと登壇するんですか?」と不安そうに念を押してきましたが、2人で明るく「はいっ♬」と返事。日本も台湾も少子化が著しい中、子供を増やさないと、自分たち自身の未来が開けないこと、何人もの子育てするなら、食べ物を作ってる農家が適任であることなどを、今後も国内外でアピールしていきたいと思います(^_^)v



NPO法人田舎のヒロインズは、役員8人のうち3人も独身なのに子供の数は20人!ちなみに中国語だと「農村的女英雄」と書くらしいです。田舎こそ子育てしやすい社会にしていきたいです*\(^o^)/*



翌日は視察三昧。


まずは週に2回ひらかれているというファーマーズマーケットへ。行政の後押しも受けながら継続しているとのことで、売られている商品のほとんどが有機農産物(と言っても、指定の農薬以外使わない、と言った規格らしいです)。地域の福祉施設ともコラボしているそうです。先週、強い台風が高雄を直撃したため、いつもよりは品薄だと言っていましたが、グアバ、バナナ、マンゴー、葉物、漢方の原料、ハチミツやシロップ、ジュースなど、地元の農産物や加工品がたくさん売られていました。



靴を履いてもすぐに脱いでしまう里咲は、マーケットで靴の販売(笑)



台湾は屋台や夜市で有名ですが、こうした外食が安くて手軽なために、3食外食する家も多いとか。なんと台所のない家も珍しくはないそうです。そんな中、地元の農産物をつかった料理に興味を持ってもらおうと、学生さんたちを主なターゲットとした野外料理教室も開かれていました。料理ができあがるまでマーケットにいられなかったのが残念でしたが、食文化の豊かなイメージを持つ台湾の意外な一面を知りました。



お次は農家さん2軒。
訪ねたのは、観光農家さんと企業参入の大規模農業法人で、観光農家さんは家族経営で、山羊乳をメインに多品目を作っていました。加工施設や受け入れ施設を建てるための許認可が厳しいとのこと。農家レストラン農家民宿を増やすために規制緩和をした日本を羨ましがっていました。



ここであか牛にそっくりなべっぴんさんに遭遇。台湾の品種だそうです。




大規模農業法人は、栽培計画や出荷管理などを全てIT化。と言っても、多分、日本の比じゃないですが。それでも、社長さんは今後も拡大・多角化を目指すとの事でした。サクランボ農家の菜穂子ちゃんは、職業柄、思わず摘果を始める始末(笑)



ただ見せてもらうだけでなく、訪問先にも得るものがあるような、意見交換ができたと思いますd(^_^o)


市中の八百屋さんに並んでいる果物は韓国産が健闘していたけど、デパチカやコンビニには日本の商品がズラリ。日本のテナントも多数で、親日、というより、ここは日本かと思うほどでした。


さて、台湾出張の感想。批判でも批評でもなく、あくまで感想で、私が感じた、これからの農業についての疑問です。農業に、というか、農政に対する、だと思います。


2日間に渡る農業振興イベントは、ものすごい熱気とお金のかけようで、台湾政府が農家の育成や支援にどれだけ力を入れているかがヒシヒシと伝わりました。

そのこと自体はもちろん素晴らしいと思いますし、日本から講師として呼ばれていた、農業で稼ぐフロントランナーさんたちのお話は素晴らしいものでした。その上で、個人的かつ勝手な感想(というか疑問)を述べたいと思います。


もしも農家がいなくなったら、食料安全保障上、大変なこと。だから、若い人に農業をやりたいと思ってもらうためには、農業が儲かればいい、と考えるのは自然なのかも知れません。でも、みんながみんな「すごく儲かる農業」を目指して、付加価値のあるものや、グルメを唸らせるような加工品づくりに取り組んだら、普通の家庭が日常的にスーパーや八百屋で買うような農産物は誰が作るのでしょう?人件費がさらに安いアジアの他の国々やアフリカ?大規模化して生産コストを下げられるアメリカやオーストラリア?

つまり、台湾や日本のような小さい島国では、農家が限られた農地で、自国で必要な農産物を普通に真面目に作ることでキチンと生活できるようでないと(例え税金を使っても)、少ない農地で高く売れるものばかり作るようになったら、お金持ちは美味しくて安全な農産物を手に入れられるけど、普通の人には手が出ない農産物だらけになってしまうんじゃないかな、と思ったのです。

若手農家がキラキラとした目で売上げ1億円を目指す話をしたり、自分の加工品アイディアを披露したりする姿は素敵でした。夢いっぱいで。そんな雰囲気に包まれた会場で、こんな天邪鬼みたいな感想を持ってさらに次の世代のお世話をしていた次第です。

高給じゃなくても生活が安定しているから、という理由で公務員を目指す若者が多いのであれば、同じ理由で農家を目指す若者がいてもいいはず。普通に暮らせる安定農家。消費者の理解を受けて、普通の暮らしを支え合う仕組み。そうなるとやっぱり教育費がネックだな。

そんなワケで、あんまりうまくまとまってませんが、リサが起きたのでこの辺でやめます。台湾はご飯が美味しすぎて、絶対太って帰ってきたと思います(*_*) でも、また行きたいです♬

子連れ出張中に起きた不測の事態。大津家スランプ中

NPO法人田舎のヒロインズで去年から始めた「エネルギー兼業農家のススメ」というオンライン講座の取材旅行に、エネルギー兼業農家を目指しているエースケとリサでまわるつもりが、「オレも行きたい」とサンタ。本人の「やりたい!」という意思はなるべく尊重するという私の方針に基づき、カメラマンとして同行することになりました。将来は農家になる、と公言している彼にはしっかりお勉強してもらおうと思ったのです。




が。



不測の事態が起きてしまいました。初日の仕事を丹波兵庫県)で終えて、徳島に移動したその晩。張り切ってついてきたサンタが虫垂炎(いわゆる盲腸)にかかってしまい、翌日には緊急手術を受けることに。


発見も十分に早かったとのことで、地震の後、総合病院がなくなってしまった南阿蘇よりずっと順調に大きな病院で手術を受けることができたまでは良かった…のですが、そのあとが大変だったのです。薬の副作用が起きてしまったのです。



「強い痛み止め」と言われたフェンタニルの投与をやめたとたん、1,2分に一度の発作的な痙攣、1時間に4回程度の大きなひきつけ。本人はもうろうとしていて、視点も定まらなければ、一時期は顔が変形していたほど。これはおかしい、と思うものの、「半日は様子を見ます」と言われて不安とともに過ごした11時間。あと1時間この状態が続いたら手を打たないと、というタイミングでサンタがいきなり「お腹すいた」と。お見舞いに持ってきて頂いていた納豆巻きを所望し、「治ったら美味しいもんご馳走してあげる」とのありがたいお言葉を聞いて、それまで土色の顔をしていた彼がなんとニンマリ。おおお〜っ!納豆巻きで蘇生。またサンタ伝説ができました。


緊急手術だったとは言え、お医者さんの薬に対する説明は、私の感覚では不十分でした。いい加減だったというよりは、術前も術後も取り立てて目立った異常がなかったことと、サンタが年齢の割に体格がいいことで、先生方にとって、「当たり前」の手術と対応だったのでしょう。

まずは外科医の友人にパーソナルセカンドオピニオンをもらった後、投与したクスリの種類と量を正確に教えてもらうよう要請。血液検査などを踏まえた結果、フェンタニルによって生じるかもしれない吐き気を予防するために混ぜたドロレプタンという薬の副作用だろうとの見解でした。

慌ててウィキペディアさんに聞いてみたところ、副作用の心配が多い劇薬とのこと。そんな薬を使う割には、やっぱり説明が少なかった(*_*)

色々書きたいことはありますが、子供の体調変化というのはすごいです。お腹に穴を開けたところは痛むようですが、とりあえず副作用の悪夢からは解放されました。



その後も、やはり薬の副作用と思われる頭痛と喉の痛みが続いたものの、やっと「普通の術後」状態になったサンタ。氷枕も咳止めの薬も効かないので、気分転換に売店へ連れて行ったところ、懸賞付き間違い探しを見つけて、頭痛も喉の痛みも一気に止まりました(笑)今回の入院を無駄にしないため、豪華賞品を狙うんだそうです(^_^;)



さて、今回の緊急入院にまつわる「いい話」ばかりをご紹介。ご心配をおかけした罪滅ぼしですが、長くなります。暇つぶしにご一読頂ければ幸いです。心温まるエピソードに飢えている方は是非^_−☆


その1: 病室のこと
個室に空きがなかったので、3晩とも個室料金(差額約5千円)で特別室(差額2万円強)の部屋に泊まれた(^_^)v ラッキーとしか言いようがないけど、悪い時は1,2分おきに「お母さん〜」とサンタに呼ばれていた中で、トイレもお風呂もある部屋だからこそ乗り切れた。リサもいるし。神様ありがとう。



その2: 派遣家政婦さんのこと
昨日、「このままじゃ自分がぶっ倒れる」と危機感を持ったので、病院を通じて家政婦さんを依頼。午後にはさっそく来てくれて、私がサンタの側にいれるようリサの遊び相手をしてくれ、リサが私じゃないとダメな時はサンタのお世話をしてくれた。買い物も頼めたし、リサが昼寝を始めた時は、サンタを任せて私も寝れたので、言葉では表現できないほど助かった。時給1千円ではあり得ないほどプライスレスなサービスでした。北浜看護婦家政婦紹介所さんの敏速な対応と、派遣された川平さん(写真)に感謝。




その3: 看護婦さんのこと
ひっきりなしにナースコールを押したがる、でも実際にそれだけ状態が悪かったサンタ。看護婦さんの反応は様々だったし、大きい病院なので、最悪の状態の時にもお医者さんがなかなか来れなくてヤキモキもした。薬が抜けた途端、驚くべき早さで元気になったサンタの笑顔を見て、「キツイ時になかなか来れなくてごめんね。回復して本当に良かった」と涙を流してくれた看護婦さんがいた。正直言って、救われた気持ちになった。看護婦の手束さん、患者さんもいっぱいいるのに、1人の少年のことを本気で気にかけてくれてありがとう!



その4: やっぱりスーパー2年生
後遺症が残りかねない最悪の状態は抜けたものの、まだ副作用にもんどり打って苦しんでいたにも関わらず、家政婦さんが来てくれた事を受けて、「お母さん、リサが寝てる間にお母さんも寝ていいよ」とか細い声でサンタ。我が息子ながら、なんちゅー優しい男なんや!長引くことも予測すべき状況だったので、ありがたく休ませてもらいました。サンタ、ありがとう!




その5: リサのこと
元気いっぱいだった娘は、兄貴の病院食をゴーカイに食べ、病室内で動き回り、兄貴が泣けば泣き、笑えば笑って、彼女なりに精
いっぱい過ごしていました。


予定より3日遅れて新幹線で熊本駅に到着すると、そのままスタジアムに直行してラグビー観戦♪( ´▽`)


病院の先生いわく、今日からは登校もOKだし、本人さえ平気なら入浴以外は何してもいいって言われてて、本人が「予定通り観に行きたい」って言ったんですもの(^_^o)


ラグビートップリーグ、キャノンvsコカコーラ戦を是が非でも観たかった理由は、 ハーフタイムに上映される「熊本は頑張ってます!」という、復興支援へのありがとうムービーにサンタが登場するから。このムービーは今日1回限りしか上映されないものだし、何よりサンタはラグビー選手に絶対むいてる!と常々思っているので、サンタにラグビーの面白さを味わってもらいたかったのです。


スクリーンに映し出された大きなサンタと、それを見つめる大きな笑顔のサンタ。ケンカが増えてきてた兄貴たちだけど、副作用が抜けて意識が戻ってからは会いたくて仕方がなかったようで、3人揃ってキャッキャとはしゃいでいました。



帰宅後、残りの家族が次々と体調をくずし、いま現在もスランプが続いている大津家。回復を祈るばかりですが、ひとまずご報告まで。

漫画になりました〜

井上きみどりさんという漫画家さんが、私の想いの全てを漫画で描いて下さいました。
リンクはこちらですが、次のページを読もうとするとインターネットが止まっちゃうことがあったので、画像で保存したものをずらっと12ページ、あげさせていただきます。言い足すべきことが何もない、本当にありがたい限りの作品です。ご一読いただければ幸いです。

http://sukupara.jp/plus/mag_detail.php?manga_id=37&story_id=1028

リトルファーマーズ養成塾を開催しました

娘の出産以来、パソコンを開くことが困難で、どーーーーしてもアップが続けられていない状況ですが、今回の企画についてはぜひご報告したくて、寝かしつけの後に何とか起きました。主に農家の子たちを対象にした次世代育成プロジェクト。4泊5日の長い合宿だったので、かなり長文になりますが、良かったらご一読ください。


去る7月26〜30日に、地球環境基金等の助成を受けてリトルファーマーズ養成塾in南阿蘇を開催しました。企画の意図は下記の通りです。

「この度の熊本地震では、農家が持つ「生きる力」の強さが際立ちました。食べ物を作っているという「備蓄力」に加え、自然と共に歩んでいる精神力の強さのおかげかもしれません。

子どもたちには災害が来ても折れない心と、農業という仕事の強みや誇りを身につけてほしい。そんな思いから、子どもたちが自らのアイディアと力で、農作業と農業経営にチャレンジする合宿を開催することに致しました。期間中は農作業や里山での遊びをしながら、夜には農業経営についてのお勉強もします。詳しくは募集チラシをご覧ください。


参加者は熊本からだけでなく、福井、佐渡島、千葉からも。未来の農家たちが集いました。子供たちの自由を最大限みとめるに当たり、"自由奔放"と"創造的自由"の違いを明確にする必要があり、それを導いてくれるのが、新潟大学の豊田光世さんでした。「子供の哲学(p4c=philosophy for children)」を日本の教育現場(特に公立の小中学校)に広めるべく尽力されている、尊敬すべき友人です。



子供たちが集まって「自己紹介しよう〜」と言い出したところで、すかさず豊田さんが、私、オモシロイやり方知ってるよ、と。毛糸をまきまきしながら車座になって自己紹介。グルリと3周する間にできた毛糸の球は「コミュニティボール」と呼ばれ、このボールを持っている人が発言をするのが唯一のルール。何となく雰囲気が和んできたところで、大人はさりげなく退室。時々質問には来るものの、とりあえず最初の3日間のスケジュールと合宿中のルールを決めていました。お見事。この対話はテーマを決めて毎日つづけました。あまりに面白かったので、また後日あらためて報告します。


長旅をして来た子たちを配慮して、初日の午後はフリータイム。あっさり仲良くなったみんなが選んだ遊びは「相撲大会」!どんだけ昭和なんだ…(^_^;)


初日の晩、佐渡から来てくれた5年生の女の子が「私ね、こういう集団で泊まるのにはけっこー慣れてるんだけど、この合宿って、なんか新しいね」と言ってくれました。子供たちの力をとことん信じる大人たちの気持ちが伝わったようです。子供の自主性を尊重すると、大人の柔軟性が問われ、すごくこちらが鍛えてもらった感じでした。


子供たちが決めたルールとスケジュールに従った結果のある1日。竹を切り出すところかは始める流しソーメン。オヤツのお菓子づくり。川遊び。虫捕り。そして夕方になってやっとこさ農作業(笑)擦り傷や切り傷はあるものの、充実しまくった、つまり、自分たちで決めた事をするという自由を謳歌した1日を終えようとしている少年たちの後ろ姿に感動しました(^-^)


終盤になってやっとこさ「リトルファーマーズ養成塾」らしくなりました。大人から言われるのではなく、です。藤原農園さんの畑で収穫作業ををさせて頂いたり、袋詰めをしたり。それらの農産物を買い取らせてもらうことで話が決まりましたが、子供たちはお金を持っていないので、マーケットで売れてから払わせてもらうように交渉。仕入れ価格に人件費や袋代や場所代を加算して売値を決めていく子供たちは、経営のことまで考えていて、まさにリトルファーマーズです。万が一売れなかった時は、他の労働などで支払うとして、そんな無茶な商談を農家さんが認めてくれるかどうかは、平時からの信頼関係があってこそだという事に自分たちで気がついてくれただけでも、この塾を開催した意味があったというものです。

NPO法人田舎のヒロインズの理事3名♬もう一人いたのですが、先に帰ってしまったのが残念。


最終日はリトルファーマーズ養成塾のハイライトである、「リトルファーマーズマーケット」を開催しました。小学生たちに任せるのは流石に無理があったかな〜という感じですが、それなりに賑わったし、値下げ交渉やサービス品など接客はなかなか素晴らしいものでした。とは言え、経費を差し引いても、それぞれがお目当のかき氷にありつくくらいの売り上げはあったので、子供たちは満足顔。テレビ熊本の取材まで来て、盛況でした。遠方から来た子たちを空港まで見送りに行った帰り道、自作のキーホルダーが売れたサンタが「お母さん、アイスおごるよ」と言い出して、初めて息子にご馳走になりました。思い出に残るアイスの味でした♬

このイベントに協賛して下さったアグリコネクト社さん、アグリダイレクト社さん、熊本地震の後に同NPO法人に寄附を下さった沢山の皆さん、新潟大学の豊田さん、本当にありがとうございました。子供たちは見事な経営者に育ってくれました!

アイガモとサンタとリサの成長

田植えの終わった田んぼにネットを張り巡らせ、アイガモたちを出陣させました。まだ予行演習中で区切られた場所にいますが、週明けには本出陣の予定です。練習しているチビガモたちを見守るのはチビ番人。カラスが来たら、ちゃんと追い払ってくれると良いのだけど。土の塊を拾っても食べなくなったのは成長です!夕日を浴びて、神々しい感じのアイガモ(笑)


別に名前がついてるような場所ではないのですが、アイガモを放している棚田が美し過ぎです。来年にはここも姿を変える予定ですが。村内には水路や田畑にも大きな被害を受けている場所がたくさんあるので、優先順位としては下がった気はしますが、決まったことは変わらない国ですからね・・・。


ところで先日、大きな気づきを義母にもらいました。定年まで看護婦としてワーキングマザーだった尊敬する義母です。 「1日24時間なら、8時間は仕事のために、8時間は子供のために、8時間は自分のため(主に睡眠)に使うと決めていた」と義母。テレビを見せるにしても、膝に座らせて見させていた、と。


最近、三男・サンタがイライラしているのは、そういう年頃なのと、双子の兄貴にうるさく言われるせいだと思っていましたが、それは間違いだと気付きました。よく気がきくし、働き者の彼に甘え過ぎていました。増えすぎていたタスクを整理して、少しゆとりを取り戻そうとしていた矢先に震災が起き、短期的にも中長期的にも、以前よりタスクが増えしまい、子供たちへの意識が薄れていたのがイライラの原因なのでしょう。授業参観のあった日に、「僕の教室に最初から最後までいて欲しい」とリクエストをしてきた事で、ハッとしました。最近の爆食いもストレス食いだったのかな。一緒にゆっくり食べるように心がけようと思います。

そして迎えた8歳の誕生日。プレゼントに、「お母さん独占権」を8枚プレゼントしようかな。東京から来たおばあちゃんからのプレゼントは、絵本。サンタがストーリーを書いて、隣のお嬢さんが絵を描いたものを、世界に1冊の本にしてくれたのです。なんと言う素敵なプレゼント!



この絵本を彼が作ったのは、本震の翌日、4月17日。家にいても度重なる余震が怖いから何かに集中したい、と言って作り始めたら、高校生のサポートもあってノリノリになり、1日で3冊もできたのでした。創造性があれば、恐怖さえ乗り超えられる。こんな世の中だからこそ、画一的でない創造的な子たちを育てるのが大切なのに、詰め込み教育に偏り過ぎている現実。それはさておき、自由人と呼ばれたサンタの、「さすが」の作品が、こんな形で処女作になったのは嬉しいです。単なる親バカですが。さっそく、自分の絵本を妹に読み聞かせてあげていました(^-^)


私からのプレゼントは、「お母さん独り占め券」。甘えたい時に甘えられる存在になれたら、と思います。我が家を訪ねる皆さん、彼がこの券を出したら、大事な話をしている最中でもご無礼しますので、ご了承ください^_−☆

田植えとお米の発送が終わりました!

田植えが終わりました。

こんな頼りなさげな稲が、2ヶ月もすれば水面が見えないくらい青々と繁るんだから、やっぱり植物ってすごいです。毎年の事とは言え、今年は田植えできただけでもありがたい状況なので、より一層感慨深いです。


ゲストハウスでお手伝いをしてきたステラは、苗を持っても、なんだか給仕してるみたい。帽子を忘れたのでターバンで、国籍不詳のウェイトレスさん(笑)頑張ってくれました♬


田植え最終日は、機械で植えにくいところの手植えをしました。夫に子供を預け、久々の、というか初めてのリサなし田んぼ作業。身軽さが嬉しくて、思わずポーズしちゃいました。やるぜ、的な。おかげさまで無事に終わりました。


そしてお米の発送日は、5時半から19時半まで働いた、ハードな1日でした。月に一度、お米を精米・袋詰めして皆さまにお届けしているのですが、震災があった先月は停電で発送ができなかったため、約2ヶ月分の発送作業をしたからです。田植え中で、発送作業の準備がいつも通りできなかったこともあり、てんやわんやでした。

そんな大変な日に、とびきりの笑顔で「手伝うばい」といきなりやってきたのは、夫と高校野球部のチームメイト。彼は魚勢という名のお魚屋さんで、今回の震災によって出店していたスーパーが閉店することになったそう。そんな状況下なのに、ガハハと笑顔で手伝いに来てくれた。箱詰めする手際の良さが半端ない(笑)

今回の災害で思ったのは、こういう非常時にこそ、人間性が露わに出るということ。自分のことしか考えない人(被災された本人よりも、むしろ被災しなかった人に多かったことに驚いた。被災すると「命あってこそ」の心境に至るのでしょう)、遠くにいても被災してても、他人の痛みを自分ごとに思える人。いろいろ、見えました。森くん、お手伝い本当にありがとう!新しいお店が震災前よりステップアップした素晴らしいお店になりますように!


昨日は田植えも発送も終わって、オヤツに子供たちとスイカ。熊本はスイカの産地でもあるのです。
兄貴が食べていた大きいスイカが美味しそうに見えたのでしょう。ねだって手に入れたのはいいけど、既に薄い皮。それでも満足そうだったので、良しとしましょう(笑)

村内には田畑にも大きな被害を受けられた方がいらっしゃいます。1日も早い復旧を願いつつ、幸いにも被害を受けなかった身としては、やれることを精いっぱいやっていきます。我が家の田植えが無事に終わったので、農繁期ではありますが、多方面から頂いているお申し出や支援を整理して、役に立てる努力をしたいと思います。最後に、サンタが撮った信じられないような写真を1枚載せます。元気が出ますように!

子供の日♪

先週の話ですが。

子供の日用」と書かれた段ボール2箱分のお菓子が我が家に届いたので、息子たちがイベントを企画しました。身近な子供たちをご招待して、ビンゴゲームやら宝探しやらをしよう、とウキウキ相談しているのは良いのですが、よく見てみると、流血イベント!?持ちものは、「血」。しかも「食べやすい血」(笑)挙句に「お母さん、当日は何かあった時のために救急箱を用意してね〜」…って。一体、何するつもりなのでしょう⁉︎



そして大津キッズの初主催イベント「子供の日」。
30人まではいかないくらいですが、数える気も起きないくらいの子供たちがワラワラといる中、飛び入り参加の大きな子供の「サンタ」が火起こしを教えてくれ、ようやくカレーが出来上がったのは14時くらい。我が家の「サンタ」とも意気投合してました(^_^)v




とにかく大人は口出ししない!と呼びかけているのに、つい手も口も出しそうになるお母さんたちを制するのが一番大変だったかもしれません(^_^;)




普段あまり口にしないジュースやお菓子がたんまりあって、夢のような「子供の日」だったことでしょう。多摩美術大学の川井由夏先生をはじめ、たくさん差し入れを下さった皆さん、ありがとうございました。子供たちが、たくさん笑った1日になりました!長男による締めの挨拶は、「震災があつたけど、みんなで頑張っていきましょう!」ですって。言わせたんじゃないです。ご立派。みんなの笑顔に元気をもらいました(^_^)v


無事に終わってホッとしていたら、あ(゚o゚;;
今春からコンクリート化された水路で、兄貴たちから水遊びデビューの洗礼を受けているではないですか。チョロチョロ流れている水路でパチャパチャ音を立ててハイハイ。めっちゃ喜んでるし(^_^;) 良い子の皆さんは真似しないで下さい。お風呂沸かさなきゃ〜。まぁ想定内ということで、流血事件もなく、いいイベントだったと思います。



我が家に集まった子供たちの楽し気な笑顔を見ていたら、涙が出てきました。どんな状況でも、子供たちは楽しむ能力を持っていることに。そしてこの子たちを守るのが、親としての責務なのに、あろうことかこの地震の最中にも、川内原発は動きを止めていないことに。
だっておかしくないですか?まだ余震が続いていて、今後もしばらくは大きな余震があるかもしれない、と言われているこの九州で、絶対安全なんて、あり得るはずがない。とにかく、まずは一次的であっても、稼働をやめることが、私たち大人のすべき事。誰か止め方を教えてください!