稲刈り終了

稲刈り中も、続々とお客さんがいらしたり、お呼びがかかったり。なかなか集中できませんでしたが、研修生や助っ人のおかげで、なんとか無事に収穫が終わりました。

ほっと一息!?かゆくないのかなぁ。


本当に連日、いろいろな方が訪ねてこられるのですが、ちょっと特別な訪問はこの人。たぶん、阿蘇の誰もが認める(と思う)「あか牛のカミサマ」こと井さんがふらりとやってきました。カミサマが案内せよと申されるので、丁重に軽トラックに乗せて、牛小屋と放牧場へ。あか牛の今後について、カミサマと議論するという、ありがたい機会を頂きました。なんかご利益ありそうな気がします(笑)


来客に加え、地域活動も。7月から月に一度の頻度で、地域の価値を見直す勉強会を開催しています。開催に先立って、まずは案内状配りから。約30世帯に1軒1軒配って回るのは、目まぐるしい暮らしをしている私にとってラクな仕事ではありませんが、得るものも実に多い。特に年配の女性は、皆が集まる場ではほとんど意見を言わないので、玄関先での会話は貴重な情報源です。撮りためた写真を引っ張り出して自慢げに見せてくれるおじさまもしかり。元々ここに住んでる人も、ここの景色が大好きなんだなぁってひしひしと感じます。情報だけじゃなく、カボチャの煮付けやら、袋いっぱいのお野菜やらジュースやら頂いて、食事前なのにお腹いっぱいになりました(^_^;)


そして勉強会当日。今回のテーマは「文化景観」です。ゲストとして、九州大学の藤田研究室(先生と学生さん4人)と、阿蘇地域振興局の帆足さんにも来て頂きました。内容も併せて報告します。


私が頻繁にブログ等に投稿している天神さんとその周辺の田園風景は、世界農業遺産を構成する大切な要素だということで、「地域資源」に認定されています。自分たちが住んでいる場所が評価をされるのはもちろん嬉しいのですが、守るために特別なことをしなきゃいけないんじゃないかとか、観光客が来るとゴミが増えるんじゃないかとか、計画されている基盤整備工事がストップしちゃうんじゃないかとか、地域の人にとっては不安な面もあるわけです。そういう不安や誤解を1つずつ解消して、後生にとって大切なものは何かを考えていくための勉強会。まずはこの場所の価値を、地域住民が認識するところから全てが始まります。

私たちの集落は約30世帯。そのうち移住者が3世帯。未成年の子供がいるのは4世帯。田舎にしては優秀です。ただし、農業後継者は私たち夫婦のみで、お年寄りだけの世帯は5軒。いつまでもこの田園風景が守れると楽観することはできません。3回目の自主勉強会となった昨晩は、基盤整備はどうなるのか、とか、行政は何をしてくれるんだ、とかの話ではなく、あそこからみるあの景色が好き、とか、あそこは大切にしたいとか、そんな話で終われたので、呼びかけた私としては満足のいく会でした。写真が趣味のおじさんが持ってきてくれた数々の写真は、地域住民の私たちが見ても、歓声をあげるほどの美しさ。景観の勉強をしている学生さんたちにとっても、地域住民が景観についてどんな思いを持っているかを聞ける、貴重な場だったのではないでしょうか。稲刈り&米の運搬を終わらせてから猛スピードで炊事して準備して…とハードスケジュールでしたが、やってよかった〜と思っています。次回の報告もまたしますo(^-^)o


稲刈りが終わっているだろうと予測して引き受けてしまったシンポジウムや出張もありました。悪天候のため、稲刈りがなかなか進まなかったのですが、キャンセルをするわけにもいかず、9月下旬は新潟や福岡に出向いて来ました。福岡では「農山漁村地域が元気になる再生可能なエネルギー発電事業のつくり方」というシンポジウムに登壇。元・農林水産省政策研究所所長の武本さんや環境エネルギー政策研究所の古屋さんに続き、私からは南阿蘇の取り組みについてお話ししました。まだ実現はしていませんが、実現に向けて一歩一歩すすんでいるバイオガスプラント事業についてです。簡単ではないし、まだ達成できるか分かりませんが、プロセスだけでも他地域の参考になる事例だと自負しています。総合司会はエネルギー兼業農家を目指す農業女子の沼尾ひろこさん。こういう再会は…嬉しかったです(^_^)v

そして対談の収録も。私のことを1年半くらい断続的に取材して下さっているテレビ熊本さん。ニュースの解説員をされている平野さんからご指名を受けたとのことで、今回は対談でした。10/1放送のスーパーニュースだそうです。


来客が多いので、我が家ではホームパーティーは日常茶飯事。そんな大人の様子を見ている子供たちが「僕たちも飲み会がしたい」と言い出したので「どうぞ」って言ったら、いそいそとジュースとつまみを用意して始まったのがこれ。飲み会のイメージってこんなんなんだ(笑)勉強になりました。何はともあれ、無事に稲刈りが終わったので、祝杯!です。